洗濯物をたとみながら、ふと思ったことはありませんか。
これ、誰かに頼んだらいくらかかるんだろう、と。
炊事、洗濯、掃除、買い出し、子どもの送り迎え。
毎日やっているのに、通帳にはどこにも記録が残りません。
でも実は、この「見えない労働」を、国がすでに金額で計算しています。
この話、専業主婦で私の大親友の「まる乃」にもしてみました。

え、家事にちゃんと金額がついてるの?知らなかった。

うん、しかも結構ちゃんとした数字なの。まずは中身を見てみよ。
家事には、政府が決めた金額がある
内閣府経済社会総合研究所は、家事や育児、介護といった「無償労働」の価値を、定期的に金額で推計しています。
2021年の推計では、日本全体の無償労働の価値は143兆5,990億円。
名目GDPの3割弱にあたる規模です。
そしてこの推計の中で、無償労働の1時間あたりの価値は1,574円とされています。
つまり、あなたが1時間家事をすれば、それだけで1,574円分の仕事をしていることになります。
この数字を初めて見たとき、正直「妥当だと思った」というのが率直な感想です。
AFPとしてご相談を受けていても、この重さを数字で説明する手段がありませんでした。
こうして国が金額を示してくれているのは、伝える側としてもありがたいです。
自分の家事を計算してみる
計算はシンプルです。
1日の家事時間 × 1,574円 × 日数
たとえば、1日3時間の家事をしている人なら、こうなります。
- 1日:3時間 × 1,574円 = 4,722円
- 1か月(30日):4,722円 × 30 = 141,660円
- 1年:4,722円 × 365 = 約172万円
月14万円分の仕事を、誰にも払われないまま毎月こなしている計算です。
ご自身の家事時間を思い浮かべて、一度計算してみてください。
私自身も計算してみました。1日6時間くらいなので、月にすると約28万3千円でした。
この数字が教えてくれること
この計算をすると、多くの方が同じ感想を持ちます。
「思っていたより、自分は働いていた」
家事は、成果が目に見えにくい仕事です。
料理を作れば食べたらなくなり、掃除をすればまた汚れます。
積み上がらないから、評価されにくいだけで、価値がないわけではありません。
政府が金額を出しているという事実は、この感覚が個人の思い込みではないことを裏付けています。

確かに、掃除なんて終わった瞬間からまた汚れるもんね。それで「何もしてない」って言われるとちょっとモヤっとする。

わかる。でも国がちゃんと金額にしてくれてるだけで、少し救われる気がしない?
では、この時間をどうするか
家事に価値があると分かったところで、時間そのものが増えるわけではありません。
多くの方がここで考えるのは、「この時間を、少しでも自分のために取り戻せないか」ということです。
方法は大きく2つあります。
- 家事のやり方や道具を見直して、時間そのものを短くする
- 家計の別のところを見直して、我慢や労働時間を減らす余地を作る
次の記事では、2の方法について書いています。
実は、家事の時間を直接削るより、家計の固定費を見直すほうが、遠回りに見えて早いことがあります。
正直なところ、私自身はまだあまり取り戻せていません。
それでも、週に1回だけ晩ご飯を作らない「褒美デー」を作るようにしています。
小さな工夫ですが、これだけでも気持ちの余裕がだいぶ変わります。
さてさて、先ほどの月28万3千円という数字、実は計算する前は「もっと高くなるのでは」と身構えていました。
出てきた数字はそれよりも少し控えめでした。
それでも十分すぎるくらいの金額で、これが「無給」だったことにあらためて驚きました。

ぽよちゃんも驚くくらいの数字だったんだ。私もやってみようかな。

ぜひ。数字にしてみると、家事へのモヤモヤの正体が少しはっきりすると思うよ。
家事の価値が見えたところで、次は「浮いた時間をどう使うか」の話に進みます。
続きはこちら。
では、また~~
この記事を書いた人
ぽよ江(日本FP協会認定AFP)
家計のこよみ



コメント