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保険の更新のお知らせ、届いてすぐ開いていますか。
私は正直に言うと、開かずに引き出しへしまってしまう年もありました。
内容を確認するのが面倒で、今のままでいいだろうと思ってしまうんです。
保険は、固定費の中でいちばん「見直しにくい」費目です。
理由は簡単で、他の固定費と違って、やめると元に戻せない場合があるからです。
通信費や電気代は、乗り換えて合わなければまた変えられます。
でも保険は、健康状態によっては同じ条件で入り直せません。
だからこそ、むやみに解約せず、順番を踏んで見直す必要があります。
この話、専業主婦で私の大親友の「まる乃」にもしてみました。

うちの保険、結婚してからずっと同じやつ入りっぱなしなんだけど、それって普通なの?

全然普通だよ。むしろほとんどの人がそう。だからこそ、一度中身を確認する意味があるの。
保険を見直す前に、必ず確認すること
保険の中身を見る前に、確認しておきたいことがあります。
それは、日本の公的保障がどこまでカバーしてくれるかです。
- 高額療養費制度(医療費の自己負担には上限がある)
- 健康保険の傷病手当金(会社員が病気で働けないときの所得保障)
- 遺族年金(一家の働き手が亡くなったときの遺族への年金)
以前の記事(固定費はどこから見直すか)でも触れましたが、まず見るべきは保険の中身ではなく、ご自身の家計です。
公的保障を知らないまま民間保険だけを見直すと、「本当は要らない保障」に払い続けていることに気づけません。
実際のご相談でも、高額療養費制度は思っている以上に知られていません。
そのうえ、テレビやネットで「高額療養費制度の自己負担上限が引き上げられる」といった改正のニュースが流れると、そこだけを見て不安になり、ご自身の収支を確認しないまま保険に加入してしまう方もいらっしゃいます。
制度の話題が煽られたときほど、まず落ち着いて、自分の家計にとって本当に必要な保障かどうかを確認する。この順番が大切です。
見直しの3つの視点
保険と一口に言っても、役割はいくつかに分かれます。
私が見直しの相談を受けるとき、次の3つに分けて考えます。
- 死亡保障(自分が亡くなったとき、遺された家族の生活費・教育費をカバーするもの)
- 医療保障(入院・手術の自己負担をカバーするもの)
- 貯蓄性の保険(積み立てや将来の受け取りを兼ねるもの)
この3つは、必要な金額も、必要な時期も、まったく違います。
例えば、独身で扶養家族がいない方に、大きな死亡保障は基本的に不要です。
一方、小さなお子さんがいるご家庭では、教育費が終わるまでの死亡保障は重要度が高くなります。
私が実際のご相談で、見直しの余地を感じることが多いのは死亡保障です。
お子さんがすでに独立しているのに、子育て中と変わらない金額の生命保険に入り続けているケースをよく見かけます。
厳しい言い方になりますが、もしご自身が亡くなっても、家族が経済的に困らない状態であれば、その死亡保障は不要です。
死亡保障は「誰かの生活を守るためのもの」です。守る相手の状況が変われば、必要な金額も変わります。

え、じゃあうちも子どもが独立したら、今の死亡保障って見直した方がいいってこと?

そういうこと。守りたい対象が変わったら、必要な金額も変わってくるから。
何を残して、何を見直すか
ライフステージによって、必要な保障は変わります。
私が判断の基準にしているのは、シンプルに1つです。
「その保障がなくなったとき、家計が赤字になるかどうか」
赤字になるなら、その保障には残す意義があります。
公的保障と貯蓄でカバーできるなら、見直しの対象になります。
例えば、こんな考え方です。
- 独身で扶養家族がいない → 大きな死亡保障の優先度は低い
- 子どもが独立した → 教育費を目的とした死亡保障は役目を終えている可能性がある
- 貯蓄が十分にある → 医療保障の一部を、貯蓄でカバーする選択肢もある
「入っているから安心」ではなく、「今のご自身に必要か」で見ることが大切です。
身近な例で言うと、私の父がまさにこのパターンでした。
仕事一筋で、保険の中身をじっくり考えるタイプではありません。若い頃に営業の方に勧められるまま加入し、そのままの内容で何十年も払い続けていました。
私も「これは見直したほうがいいのでは」と思ったことがあります。
でも父にとってその保険は、「お守り」のような存在になっていました。内容うんぬんより、入っていることで安心できる。そう思っている相手に、金額の話だけをぶつけても伝わりません。何も言えなかったのを覚えています。
保険は、本人が納得していないと見直せません。ご家族が代わりに見直そうとする場合は、まず「なぜ入っているのか」を聞くところから始めることをおすすめします。
実際の見直し手順
考え方が整理できたら、次は手を動かす番です。
- すべての保険証券を用意する(紙・アプリ・メール、どこにあるかから探す方も多いです)
- それぞれの保障内容・保険料・払込期間を一覧にする
- 保障が重複していないかを確認する(医療保険とがん保険で、同じ入院費用が二重にカバーされているケースなど)
- 3つの視点(死亡保障・医療保障・貯蓄性)に当てはめ、今のご自身に必要かを考える
- 判断に迷う部分は、保険の無料相談窓口を使う
5番が重要です。保険は商品数が多く、内容も複雑なため、一人で全部を判断しきるのは大変です。
ただし、相談窓口を選ぶときにも注意点があります。
特定の保険を、熱心に勧めてくる窓口には注意してください。
「無料相談」のつもりで話を聞きに行ったのに、気づけば契約の話に持っていかれている。そういう窓口は、あなたの家計ではなく、成約させることが目的になっている可能性があります。
良い相談窓口は、聞くことが中心です。今の保障内容、家計の状況、不安に思っていることを聞いたうえで、複数の選択肢を並べて説明してくれる。その場で契約を急かされることはありません。
相談してみて、少しでも「急かされている」と感じたら、その場で決めずに一度持ち帰ってください。
やってはいけないこと
最後に、もう一度だけ強調させてください。
解約は、いちばん最後です。
見直しの中で「これは不要かもしれない」と思っても、その場で解約しないでください。
健康状態によっては、同じ保障内容で入り直せない可能性があります。
新しい保険に加入できることを確認してから、既存の保険を解約する。この順番を守ってください。
保険の更新のお知らせを、また今年も見ないまま引き出しにしまいそうになりました。
でも今回は、一覧を作るところだけ、先にやってみようと思います。
正体不明の保障が1つでも見つかったら、それだけで見直す価値があります。

私も、まず一覧作るところだけやってみようかな。

うん、そこまでできたら十分だよ。無理に全部一気に決めなくていいから。
まずは、保険証券を1か所に集めるところからです。
では、また^^
この記事を書いた人
ぽよ江(日本FP協会認定AFP)
家計のこよみ



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